ショウジョウバカマ
【学　名】　Heloniopsis orientalis
【年　生】　多年草(宿根草)
【花　色】　桃
【花　期】　春
【草　丈】　20cm
【日　照】　夏日陰
【耐寒性】　寒さに強い（耐寒性あり）

春の山あいにひっそりと咲く、気品あふれる山野草「ショウジョウバカマ」。
その名前を聞いたことがある方も、実物を目にしたことのある方は意外と少ないかもしれません。

ショウジョウバカマは、日本の山地や湿った林の縁に自生する多年草。
古くから山野草愛好家の間で親しまれ、その幻想的な花姿に魅せられる方も多くいらっしゃいます。

花は春先、雪解けの頃にいち早く咲き始め、淡いピンクや紫がかった小花を放射状に咲かせるのが特徴です。
その姿が、能の登場人物「猩々（しょうじょう）」の赤く長い髪を束ねた形に似ていることから、「ショウジョウバカマ（猩々袴）」と名付けられました。

一株でもしっかりと存在感があり、落ち着いた雰囲気の中にも華やぎを添える存在。
和風のお庭や盆栽風の鉢植えに取り入れれば、自然と調和した優美な空間が演出できます。

また、寒さに強く、丈夫で手間がかからない点も嬉しいところ。
山野草初心者の方でも比較的育てやすく、日陰にも強いため、他の草花では育てにくい場所でも美しく咲いてくれます。

日陰の片隅に彩りを添えるその姿は、まるで森の妖精のよう。
ひとたび咲けば、まるで森の中に迷い込んだかのような静けさと感動を味わうことができるでしょう。

近年は、園芸品種として葉に斑が入った品種や、花色の濃いものも登場しており、コレクション性も高まっています。
ショウジョウバカマは、山野草の中でも特に観賞価値が高く、季節の変化を感じられる魅力あふれる存在です。

冬の寒さを越えて、春に力強く咲くその姿には、凛とした美しさと生命力が感じられます。
山野草ならではの控えめで繊細な趣きは、お部屋や玄関先にそっと置くだけでも、日常に自然の息吹を届けてくれることでしょう。

盆栽鉢や素焼きの鉢に植えれば、ぐっと風情が増し、和のインテリアとも相性抜群。
「ショウジョウバカマを育てること」自体が、四季と向き合い、日々の暮らしに寄り添う穏やかな時間になります。

美しく咲かせるためには、少しだけポイントを押さえてあげると安心です。
下記に育て方のコツをまとめましたので、参考にしてください。

【育て方のポイント】
・半日陰?明るい日陰が適しています。直射日光は葉焼けの原因になるため避けましょう。
・湿り気のある腐葉土ベースの用土がおすすめです。水はけと保水性のバランスが大切です。
・春と秋に緩効性肥料を少量与えると、花付きが良くなります。
・乾燥を嫌うため、土の表面が乾いたらしっかりと水やりをします。夏場は涼しい場所で管理すると安心です。
・冬は地上部が枯れることもありますが、地下の根は生きています。霜除けを兼ねて落ち葉などで覆っても良いでしょう。
・株分けは花後?秋にかけてがおすすめ。数年に一度行うと、株が元気に育ちます。

いかがでしたか？
ショウジョウバカマは、見た目の美しさはもちろん、季節感を味わいながらゆっくりと育てられる、心なごむ山野草です。

ぜひ、あなたの暮らしの中に、そっと「ショウジョウバカマ」の彩りを添えてみてください。
自然の静けさと力強さを感じるひとときが、日々をやさしく包んでくれることでしょう。



【苗のポットサイズについて】

商品に「１０．５ｐ」または「3号」などの表記がある場合、使用するポット（鉢）の直径を示します。

（10.5pは10.5センチ、3号は9センチ[1号=1寸約3センチ]の直径の鉢）。

特別表記がない場合は通常9cmポットを主に使用していますが、入荷時の状態などにより変わる場合もあります。



【苗の状態について】

商品画像はイメージです。
販売する苗は休眠期、成長期、開花期、花後、植物のサイクルに伴い状態が違います。具体的には下記の状態でお届けする場合があります。

・休眠期…地上部が無い、または枯れている状態。地下部のみで休眠中。

・生育期の前半…前年の枯れ葉が残っている・花が無い、丈が短い。

・鑑賞適期…花・葉が鑑賞できる。

・生育期後半…姿が乱れ枯れ葉が目立つなど